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 見かけ、“製品部門”の売上高は増えているんですけどね。

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[ファルコム: 2024年9月期第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) / 2024年9月期第2四半期累計期間の業績予想値と実績値との差異に関するお知らせ](pdf)

 日本ファルコムの2024年9月期第2四半期決算は売上高が前年同期比11%減の10.13億円、営業利益が28.2%減の5.05億円、経常利益が24.8%減の5.15億円、純利益が24.9%減の3.57億円と減収減益。
 といっても営業利益率は五割ほどある訳ですが。

 実績値の差異については売上高が0.63億円、営業利益が0.55億円前半期の予想を上回ったという物で、その理由については

 国内のダウンロード販売や北米・欧州・アジア地域での販売が想定を上回ったため、当第2四半期累計期間の売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益ともに、それぞれ前回公表値を上回りました。
 現在、発売タイトル数の拡大や新しいIPコンテンツ・ゲームの創出を進めているため、先行して開発費用の発生を見込んでおります。

 つまり国内のフィジカル版販売は想定を上回らなかった、という事ですね。
 後の説明にも繋がるので先に書いておきますが、ファルコムの“製品部門”というのは国内フィジカル版のみが計上されており、国内のデジタル販売分は何故かライセンス部門にぶち込まれているという。

 製品部門にはゲーム以外のフィジカル版…音楽CDをも含むようですが、これについては大した額ではないでしょうからあまり気にする必要は無さそうです。

 当第2四半期累計期間の製品部門におきましては、シリーズ生誕35周年記念タイトル「イースⅩ-NORDICS-(ノーディクス)」をPlayStation5/ PlayStation4/ Nintendo Switch向けに販売したほか、2023年10月には音楽アルバム「ADOL CHRISTIN ~イース生誕35周年音楽作品~」、2024年1月には「イースⅩ-NORDICS- オリジナルサウンドトラック」を発売しました。そして、Nintendo Switch自社参入タイトル第四弾「英雄伝説黎(くろ)の軌跡 for Nintendo Switch」を2024年2月に発売しました。
 また、PlayStation5/ PlayStation4向け「イース・メモワール-フェルガナの誓い-」を2024年5月に、Nintendo Switch自社参入タイトル第五弾「英雄伝説黎の軌跡for Nintendo Switch」及びPlayStation5/PlayStation4向け「英雄伝説黎の軌跡スーパープライス」「英雄伝説黎の軌跡Ⅱ-CRIMSON SiN- スーパープライス」を2024年7月に発売いたします。
 なお、累計販売数750万本を超える「軌跡」シリーズ最新作「英雄伝説界(かい)の軌跡-Farewell, O Zemuria-(フェアウェルオーゼムリア)」を鋭意制作中です。その他「東亰ザナドゥ」シリーズの新プロジェクトが進行しております。
 その結果、製品部門の当第2四半期累計期間の売上高は134百万円(前年同期比69.6%増)となりました。

 で、フィジカル版が八割方を超えてくる任ッチに注力した結果として製品部門は大幅増収となってはいるのですが、そもそもの額が少なすぎる事もあって純増額としては0.55億円程度に止まっています。

 ライセンス部門におきましては、PlayStation5/ PlayStation4/ Nintendo Switch/PC・Steam向けに「イースⅩ-NORDICS-」繁体字中国語版及び韓国語版、PlayStation5/ PlayStation4/ Nintendo Switch/PC・Steam向けに「英雄伝説創(はじまり)の軌跡」英語版、PlayStation4/ Nintendo Switch/PC・Steam向けに「那由多(なゆた)の軌跡」英語版、「英雄伝説零(ぜろ)の軌跡」英語版、「英雄伝説碧(あお)の軌跡」英語版などを販売しました。そのほか、旧タイトルのPCゲーム英語版ダウンロード販売や、「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-」「イースⅨ-Monstrum NOX-」「英雄伝説閃(せん)の軌跡Ⅲ」「英雄伝説閃の軌跡Ⅳ-THE END OF SAGA-」「東亰ザナドゥeX+(エクスプラス)」の英語版なども引き続き展開しております。
 また、Nintendo Switch 向け「英雄伝説黎の軌跡for Nintendo Switch」繁体字中国語版及び韓国語版、PlayStation5向け「英雄伝説閃の軌跡Ⅲ&Ⅳ」英仏語版を2024年2月に発売しました。また、弊社タイトル海外翻訳版の契約を締結しております。
 そして、PlayStation5/ PlayStation4向け「イース・メモワール-フェルガナの誓い-」繁体字中国語版及び韓国語版を2024年5月に、PlayStation5/ PlayStation4/ Nintendo Switch/PC・Steam向け「英雄伝説黎の軌跡」英語版を2024年7月に発売する予定です。
 その他、「英雄伝説界の軌跡-Farewell, O Zemuria-」の繁体字中国語版及び韓国語版や、PlayStation5/PlayStation4/ Nintendo Switch/PC・Steam向け「イースⅩ-NORDICS-」英仏語版、PC・Steam向け「イースセルセタの樹海:改」繁体字中国語版及び韓国語版を展開する予定です。
 その結果、ライセンス部門の当第2四半期累計期間の売上高は878百万円(前年同期比17.1%減)となりました。

 国内デジタル版を含むライセンス部門はというと17.1%減。
 全体の売上高が減少してるのだから当たり前の話ですが、純減額としては1.28億円程となっており製品部門の増収でライセンス部門の減収を補えていないんですよね。

 そして国内で何が出たかと言えば、任ッチ版黎の軌跡を出してしまったという。

 今の所国内でのソフト発売~欧米版の発売までやたらと期間が開いてしまっているので大きな業績の低下はしていませんが、只でさえ高くはなかった品質が時間差ローカライズ+任天堂前前前世代機の呪いで更に相対的に大きな差を生んでいくことを考えると、今後自社製品で上向く展開はあまり高くなさそうです。

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