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 海外版の販売を手がけたACVI、そして鉄拳8は好調だったとされているのでこの辺はスクエニの特損計上と似た構図ですかね。

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[バンダイナムコHD: 2024年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) / 補足資料 / 決算説明会プレゼン資料](pdf)

 バンナムHDの2024年3月期決算、売上高は前期比6.1%増の1兆502.1億円、営業利益は22.1%減の906.82億円、経常利益は18.6%減の1041.64億円、純利益は12.3%増の1014.93億円と売上高は1兆円台に乗せるも営業利益の減少で営業利益率は一割を切っています。
 事業別の損失計上は営業利益段階に含まれているようで、営業外収益では為替差益が前期比で増、純利益が増えているのは投資有価証券売却益が455.17億円特別利益に計上されていることが大きな理由となっています。

 今期の業績予想は前半が売上高5150億円の営業利益550億円、通期は1兆800億円の営業利益1150億円と、通期ではやや増収の増益を見込んでいるようです。

[デジタル事業]
 デジタル事業では、ネットワークコンテンツにおいて、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により国内外で引き続き安定的に推移する一方、オンラインゲームの新作タイトルが計画を大幅に下回りました。家庭用ゲームにおいては、ワールドワイド向けの新作タイトル「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」、「鉄拳8」等が人気となりました。家庭用ゲーム全体では、既存タイトルについては「ELDEN RING」のリピート販売が大きく貢献した前年同期とのプロダクトミックスの違いが業績に影響しました。
 なお、デジタル事業においては、今期投入したオンラインゲームの新作タイトル等に関わる評価損に加え、次期中期計画を見据えタイトル編成の見直しを行ったことによる処分損を計上しました。今後は、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築、開発体制の強化を行うとともに、クオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を強化してまいります。
 この結果、デジタル事業における売上高は372,667百万円(前期比3.4%減)、セグメント利益は6,257百万円(前期比87.3%減)となりました。

 デジタル事業(ゲーム関連)に関しては全体としては微減程度に収まった物の、“オンラインゲームの新作タイトル”が計画を大幅に下回ったとして評価損を計上、また次期中期計画に向けたタイトル編成の見直しによる処分損でセグメント利益が前期比87.3%もの大幅減。

 ブループロトコルにどれだけ注ぎ込んだんですかね…

 トイホビー事業は増収増益、IPプロデュース事業は横這いのやや減益、AM事業はやや増収増益と。

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 主要な顧客(売上高の一割超)には前期も今期もAppleが記載されていますが、前期比ではやや減収しているようです。
 世界的にスマ市場が飽和気味という事ですね。


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 IP別売上高はアンパンマン、ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊辺りが横這い、ガンダムが増収、ジャンプ関連IPが増えたり減ったりで全体としては増加していますか。
 ワンピースは国内トイホビーの構成比が高めですね。
 そして全体と国内トイホビーの売上高が=のプリキュア。


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 ゲーム事業はネットワークコンテンツ(主としてスマ)と家庭用ゲームの何れもやや減収。
 今期の計画についてはスマは更に減収見込みとなっているものの、家庭用ゲームは増収の計画と…
 何かしら大きめのタイトルを発売する予定がありそうです。

 家庭用ゲームの販売本数が大幅減となる見込みなのに売上高は増える計画なのがよく分かりませんが、リピートではなく新作を中心に販売する計画なのでしょうか。
 いや何か“ローカライズ版”のタイトル数が滅茶苦茶多いですね…前期の二倍近くとは。


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 家庭用ゲームはやはりACVIと鉄拳8の好調が筆頭に挙げられています。


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 計画の見直しが何度も出てくる家庭用ゲーム事業ですが、上期は「ELDEN RING」のDLCが貢献することが見込まれているみたいですね。
 クオリティ重視の新規タイトルを長く売り伸ばしていくとされており、その成り立ちから品質低下を余儀なくされる前前前世代機向けのタイトルが切られているのかもしれません。

 前記事で取り上げたeFootball(全機種確認)の好調によるPS5主体展開への転換といい、ニシくんはSwitchが入り止む間も無さそうですね。

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