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 ゲーム事業の減益幅は多少小さくなってはいるのですが、第3四半期で一応目玉という事になっていた筈のDQM3が海外で箸にも棒にもかからぬ有り様でしたしね。

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[スクウェア・エニックスHD: 2024年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) / 決算説明会資料](pdf)

 第3四半期決算の結果は売上高が前年同期比0.8%増の2576.12億円、営業利益が15.5%減の349.18億円、経常利益が19.5%減の409.1億円、純利益が42.3%減の267.68億円と売上高が微増するも営業減益、純利益は大幅減益となっています。
 純利益が大幅減となった理由ですが、これは前年同期に関係会社株式売却益が95億円計上されていたからというのもあります。
 旧Eidosなどの売却は利益かなあというのがありますけど、会計上はそんな感じで。

 通期業績予想は売上高3600億円、営業利益550億円の増収増益予想から動かさず。
 第4四半期はDQM3の発売が無くてFFVIIリバースが発売されるという事で期待が大きいようですね。

○デジタルエンタテインメント事業
 ゲームを中心とするデジタルエンタテインメント・コンテンツの企画、開発、販売及び運営を行っております。デジタルエンタテインメント・コンテンツは、顧客のライフスタイルにあわせて、家庭用ゲーム機 (携帯ゲーム機含む)、PC、スマートデバイス等、多様な利用環境に対応しています。
 当第3四半期連結累計期間は、HD(High-Definition)ゲームにおいて、「FINAL FANTASY XVI」、「ファイナルファンタジー ピクセルリマスター」「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」等を発売したことにより、前年同期比で増収となりました。
 MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)においては、前年同期比で減収となりました。
 スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、2023年6月に「ドラゴンクエスト チャンピオンズ」、同年9月に「FINAL FANTASY VII EVER CRISIS」のサービスを開始したものの、既存タイトルの弱含み等により、前年同期比で減収となりました。
 当事業における当第3四半期連結累計期間の売上高は179,654百万円(前年同期比2.6%減)となり、営業利益は30,715百万円(前年同期比20.7%減)となりました。

 主力のゲーム事業はこのように説明されており、HDゲーム(※ゲーム専用機向けゲームの事で、別にHDじゃない任携帯機向けなども含む)に関しては増収となったというんですけど。
 明らかにDQM3が大して売れていないんですよね。(後述)

 AM事業は増収増益を達成、元から“リオープン”の恩恵を受けているところが多かったですが。
 出版事業も増収増益、ライツ・プロパティ事業も増収増益とこの辺は悪くないですね、規模としては小さいのですが。

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 ゲーム事業はHDゲームが増収…とはいうものの前年同期との差は87億円で、第2四半期時点では143億円差があったところから大きく縮まっているんですよね。
 前期の第3四半期に出たタイトルが強かったから、と主張しようにもその期間に発売されたのってSO6とTOリボーン、ミンサガリマスタ、CCFF7R、ニーアオートマタの任ッチ版にハーヴェステラ、DQトレジャーズとかそんな感じですよ。
 特にPSプラで出たソフトをニシくんは全部爆死扱いしていましたけど、それらのタイトルにも負けるDQM3って何なんでしょうね。

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 デジタル売上高比率は85%というところで、前年同期よりもフィジカル版が増えているのはFFXVIとDQM3が出た影響はそれなりにあるようですが。

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 といってもフィジカル版の販売本数は前年同期よりも減っているんですよね、新作の比率が増えた分1本あたりの売上高が増えたんでしょうけど。
 第2四半期時点との比較だとフィジカル版の売上高が84億円増加。
 国内フィジカル版販売本数がきっちり第2四半期の倍の136万本になっているものの、欧米におけるフィジカル版本数増は55万本と低調、デジタル版の増加は国内が118万本に対して欧米が310万本と大きく差が付いています。
 この辺はDQM3が国内フィジカル版しか売れていないだろう事が推察できる部分ですね。

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 AM事業は施設売上高で増収増益。

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 出版事業は「薬屋のひとりごと」アニメヒットの影響で本が~とあるのですが、スクエニが手がけているのってコミカライズの片方のみですよね(原作の文庫版はCCC傘下の主婦の友社、コミカライズのもう片方は小学館)、それでここまで言われる辺り実際よく売れているんでしょうけど。

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 ライツ・プロパティ事業は…主な商品が骨太ですね。
 この辺は海外で(も)ヒットしているIPに頼っている部分が大きそうです。

 通期業績はほぼFFVIIリバースの結果にかかってきそうですが、今の所普通に売れそうですし、FFXVIを牽引する相乗効果もありそうですからその辺の問題は無さそうですね。
 自業自得の大逆風が吹いているというDQシリーズの今後はどうなる事やら。

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