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 PS4の同時期との差は第3四半期時点だとむしろ開いていますが、第4四半期(今)も同じぐらいのペースで出荷してるっぽいですね。
 この他、来期より社長が交代する旨も発表されています。

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[ソニーグループ: 2023年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結) / 決算説明会資料 / 補足資料 / ソニーグループの経営体制について](pdf)

 上のリンク順とは前後しますが、ソニーグループの経営体制変更は現在取締役代表執行役副社長兼CFOの十時裕樹氏が来期、4/1より取締役代表執行役社長COO兼CFOに就任するとの物ですね。

 現在社長を務めている吉田憲一郎氏は取締役代表執行役会長CEOに止まり、ソニーグループの最高責任者という立場は堅持する物の、社の方針を主として指揮するのは十時氏という事になりますね。
 吉田氏に続いてCFOからの社長昇格となりますが、他の分野だと金勘定が出来ない人も結構出てきがちなので現状からすると適任なのかもしれません。
 同氏は決算説明会で毎回説明及び質疑を担当しており、ゲームや音楽、映画といったクリエイティブな分野にも明るいですし。

 さて、決算についてですがソニーグループ全体の売上高は前年同期比10.7%増の8兆4762.87億円、営業利益は1.5%増の1兆0797.42億円、純利益は5%増の8144.83億円と増収増益を達成。


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 ついで説明会資料より、調整後営業利益は前年同期比5%増。

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 第3四半期までの累計はゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野が増収減益。
 減益している分野が多いですが、音楽、イメージング&センシングソリューション(I&SS)、金融分野が増益を達成。
 I&SS分野は国内で半導体を製造していることもあり、円安による好影響を受けているようです。

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 業績見通しは全社では11月時点より売上高が微減、営業利益が微増となっていますが全体として前期より増収、やや減益の見通しである事に変わりはなしと。

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 G&NS分野は第3四半期単独で見ると大幅増収、為替の好影響を差っ引いても大きく増収しており、営業利益に関しては円安が不利であるにも関わらず増益を達成しています。
 これはPS5の販売台数が増加したこと、また自社制作ソフト…この場合は主としてGOWラグナロクですかね、それが増加した影響が大きいようです。

 通期業績見通しに変化はありませんが、極端なドル高が一段落している事からか営業利益は11月時点の見通しよりも高くなっています。

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 音楽分野は映像メディア・プラットフォームにおけるアニメ…要するにアニプレックス制作のアニメーション作品が減収したそうですが、音楽制作及び音楽出版は増収で増収増益を達成。

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 AV機器、カメラ、スマが含まれるエンタテインメント・テクノロジー&サービス分野はデジタルカメラの販売台数増により増収している物の、テレビの販売台数減少による悪影響も受けているとのことで、この辺は巣籠もり需要が減少した事による影響を良い方にも悪い方にも受けるポジションとなっていますね。

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 I&SS分野を見ると、スマ向けセンサの販売数量は減少しているようです。
 まあスマホとか毎年モデルチェンジしてますけど代わり映えしなくなって久しいですし。
 だからこそ車両向けなどの分野も開拓しようとしているのでしょうが。


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 補足資料からですが、G&NS分野の棚卸資産が滅茶苦茶増えています。
 前年同期と比較すると実に6.8倍。
 PS5の生産ペースを落とさず作り続けていることと、PSVR2の発売を控えている事が理由にありそうですね…
 それが年明け以降のPS5本体大量出荷にも繋がっているのでしょうが。
 これを書いている最中に業績説明会で説明されましたが、これはやはりPS5本体とPSVR2の在庫を積み上げていることによるところが大きいようですね。

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 G&NS分野の詳細を見ると第3四半期に売上高が大幅増。
 ハードは前年同期比2.2倍ほどとなっていますがPS5本体の販売(出荷)台数は710万台と倍にはなっていないんですよね、米国以外の地域における値上げと同梱版の発売が売上高の増加に一役買っていそうです。

 PS4の発売3年度目の第3四半期販売(出荷)台数は840万台だったので130万台差が開いている訳ですが、PS4は同じ年度の第4四半期販売(出荷)台数が240万台だったので…
 PS5が計画通り年度内に1800万台以上を販売(出荷)する事が出来た場合は520万台超となり、PS4の第4四半期販売(出荷)台数記録を大きく上回る事になりますね。
 これも業績説明会で説明がありましたが、通期販売(出荷)台数の計画を1900万台超に引き上げたとのことで、620万台超となるとロンチ年度の第4四半期販売台数の倍近くとなる見込みだとか。

 またPS5の販売台数増加に伴いソフト売上高も大きく増加、巣籠もり需要が減少し減収となるゲーム会社が多い中、大幅増収を達成しています。
 この辺はネットワークサービスも同じで、ついでにその他(Steamで販売しているSIEのPC向けタイトル含む)も大幅増収。

 ゲームソフトの販売本数自体は前年同期比でやや減少しているのですが、SIEファーストタイトルが2080万本と大きく伸びていることもソフトの増収に一役買っていそうです。
 デジタル比率は62%で前年同期と変わらずですが。

 PS+の加入者数は前年同期比でやや減少している物の、上述の通りネットワークサービス売上高そのものは二割程度増収、これはPS+リニューアルでより高額なプランに加入する人が増えている事による物と思われます。
 普通の人では遊びきれないほど大量のソフトがあるゲームカタログがソフト販売本数減の一因となっている可能性はありますが、ソフトの方も増収しているので今の所問題は無いのでしょう。

 後は前半期に前年同期比でMAUが2百万人減っただけで大騒ぎしている人がいましたが、第3四半期は逆に100万人増。
 安定して一億人を超えていきそうですね。
 業績説明会における十時CFOの説明によると、MAUに占めるPS5ユーザーの割合は三割程度に達し、かつPS5ユーザーはPS4の時よりもプレイ時間や支出が増加する傾向もあり、更には新規ユーザーも入ってきているとのこと。


 という事でSIEが管掌するゲーム分野は好調ですね、このペースでPS5の販売が増えていけば盤石の体制となりそうです。

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